転職エージェントのSEOを、一般的なBtoB・BtoCの記事と同じ発想で進めていませんか。この事業は厚生労働大臣の許可制で、就職者数や手数料実績の公開義務が競合との違いに直結します。許可制と届出制の違い、サイトに数字を出す義務、集客施策の法的な線引きを一次ソースで整理しました。自社のSEO設計を根拠つきで見直せます。
転職エージェント(有料職業紹介事業)の市場をデータで確認する

転職エージェントのSEO対策を考える前に、まず市場の実態を厚生労働省の統計で確認しておきましょう。中小企業のSEO対策は何から始める?優先順位と時間の使い方を解説で扱った優先順位づけの考え方は、兼任担当者が多い転職エージェント運営者にもそのまま当てはまります。ここでは有料職業紹介事業の市場規模と、就職に結びついている割合を3つの角度から確認します。
民営職業紹介事業の手数料収入は約9,835億円——登録の伸びに就職が追いついていない
厚生労働省の集計(速報値)によると、令和6年度の民営職業紹介事業(有料・無料)の手数料収入は約9,835億円で、対前年度比17.6%増でした。常用就職件数は約92万件(同4.8%増)にとどまる一方、新規求職の申込みは約5,545万件(同42.8%増)にのぼります。登録は大きく伸びているのに、就職の決定はそれほど伸びていません。 この差が転職エージェントのSEOを考える出発点です。
許可を得た30,561事業所のうち、就職実績があったのは13,946
同じ集計によると、事業報告を提出した有料職業紹介事業所は30,561事業所ですが、そのうち就職実績があったのは13,946事業所でした。単純計算すると、許可を得た事業所のうち就職実績を出せているのは約45.6%にとどまります。 半数以上が年間1件も決めていない市場で、求職者に見つけてもらうことの重みが分かります。
転職エージェントの利用率は学歴・雇用形態で最大4倍以上の差がある
厚生労働省「令和2年転職者実態調査」によると、転職活動で民間の職業紹介機関を使った転職者は全体で14.8%でした。最終学歴別では大学卒25.0%・大学院卒31.2%、就業形態別では正社員17.7%に対し正社員以外は7.3%です。転職エージェントは、全員に均等に使われるチャネルではありません。 同調査は2026年8月時点で最新のものです。誰に見つけてもらうかが、BtoC・BtoB設計の前提になります。
出典:令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)|厚生労働省、令和2年転職者実態調査の概況|厚生労働省
「転職エージェント」は職業安定法の有料職業紹介事業——求人サイト(届出制)とは別の許可制であることを確認する

「転職エージェント」という呼び方は法令用語ではありません。まず、条文上の箱が何であるかを確認してから読み進めましょう。求人サイトのSEO対策|職業安定法とGoogleの要件から解説で扱った求人サイト側の届出制とは、規制の重さそのものが異なります。ここで確認するのは、職業安定法の条文からみた転職エージェントの法的な立ち位置です。
「職業紹介」とは、あっせんまで行うことを指す
職業安定法第4条第1項は「この法律において「職業紹介」とは、求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあつせんすることをいう。」と定義しています。有料と無料の分かれ目は、いかなる名義であっても手数料や報酬を受け取るかどうかです。 コンサル料や紹介協力金といった別名目にしても、受け取れば有料の職業紹介に当たります。
許可制(転職エージェント)と届出制(求人サイト)——境界は「あっせん」の有無
職業安定法第30条第1項は「有料の職業紹介事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。」と定めています。許可の有効期間は新規が3年、更新後は5年です。 一方、求人サイト側は求職者情報を集める場合に届出が必要な「特定募集情報等提供」に当たります。無許可営業の罰則は1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金で、法人にも罰金刑が科される両罰規定です。
サイトの宣伝文句そのものが法的区分を動かす——応募を確約する書き方の危険
厚生労働省は、「求人情報又は求職者情報を提供するのみで、求人及び求職の申込みを受けず、雇用関係の成立のあっせんを行わない場合は職業紹介には該当せず、許可等の手続は必要ありません。」と整理しています。一方で「求人者に求職者からの応募があることを確約するような宣伝広告をする場合は、職業紹介に該当する。」ともしています。 サイトのコピーの書き方そのものが、許可区分を動かす具体例です。
出典:職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)|e-Gov法令検索、募集情報等提供と職業紹介の区分について|厚生労働省
サイトに数字を出す法律上の義務——就職者数・6か月以内離職者数・手数料実績

転職エージェントには、就職者数・早期離職者数・手数料実績を公表する法律上の義務があります。しかも公的なサイトでは、自社だけでなく競合の実績まで誰でも確認できる状態です。 実績が非公開の業種なら「豊富な支援実績」と書いておけば済みますが、この業種では数字そのものが並べて比較されます。他業種のSEOには存在しない前提です。ここでは義務の中身と公表先を、条文と業務運営要領から確認しましょう。
就職者数・6か月以内離職者数・手数料に関する事項が法律上の義務
職業安定法第32条の16第3項は、有料職業紹介事業者に就職者数・無期雇用就職者の離職者数・手数料に関する情報提供を義務づけています。施行規則は「無期雇用就職者のうち、離職した者(解雇により離職した者及び就職した日から六月経過後に離職した者を除く。)の数」と定めています。対象は離職率全般ではなく、就職後6か月以内の早期離職です。 この数え方を取り違えないようにしましょう。
公表先は「人材サービス総合サイト」が本体——自社サイトは義務ではなく追加
職業紹介事業の業務運営要領は、公表事項を「人材サービス総合サイト」へ掲載することで情報提供を行うよう定めています。自社サイトに載せれば義務を果たせるわけではなく、自社サイトへの掲載はあくまで追加の対応です。 一方で要領は、職種ごと・地域ごとの就職状況や離職の理由も提供することが望ましいとしています。気をつけたいのは義務の履行先の取り違えで、自社サイトだけで完結させると公表しているつもりの未履行です。
令和7年4月から紹介手数料率の実績公開が加わった——競合の平均手数料率が見える
厚生労働省は令和7年4月1日から、職業紹介事業者に「徴収した紹介手数料の実績を人材サービス総合サイトに掲載することが必要となります。」という対応を求めています。対象は常用就職の実績が多い上位5職種で、実績が10件以下の場合は掲載が不要です。 これにより、競合の平均手数料率・就職者数・6か月以内離職者数が公的に閲覧できる状態になりました。
求人者・求職者への明示義務と、手数料表のインターネット公開
職業安定法第32条の13が定めるのは、取扱職種の範囲や手数料に関する事項を求人者・求職者へあらかじめ明示する義務です。手数料表や返戻金制度に関する書面は、事業所内の掲示、インターネットの利用その他の適切な方法により情報提供しなければなりません。厚生労働省は「令和6年4月1日からは自社のホームページなど、適切な方法により情報提供を行うことができることとしました。」と案内しています。
出典:職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)|e-Gov法令検索、職業紹介事業の業務運営要領(全体版)|厚生労働省、紹介手数料率の実績の公開と違約金規約の明示が必要になります|厚生労働省
情報提供義務をコンテンツにどう落とし込むか——書けることと書けないことの線引き

義務の公表事項をサイトに載せる段になると、どこまで書き足してよいのかという判断が必ず出てきます。転職エージェントのサイトでは、義務を超えて何を書けるか、逆に何を書いてはいけないかの線引きが重要になります。ここで扱うのは、年収の見せ方や許可番号の掲載など、SEOの定番施策が法令の側から制約を受ける場面です。 表現ひとつで法的な評価が変わる領域だと考えてください。
許可番号のサイト表示は義務ではない——ただし照会可能性を持たせる意味はある
許可証は事業所ごとの備付・提示義務がありますが、条文は「許可証の交付を受けた者は、当該許可証を、有料の職業紹介事業を行う事業所ごとに備え付けるとともに、関係者から請求があつたときは提示しなければならない。」と定めるにとどまります。広告やウェブサイトへの許可番号表示を義務づける規定は見当たりません。 書けるのは、許可番号の有無は「人材サービス総合サイト」で確認できるという事実までです。
年収を実際より高く見せる表示は指針が禁じている——公的機関と誤認させる名称も同じ指針が禁止
職業安定法の指針第四の二は、賃金等について「実際の賃金等よりも高額であるかのように表示してはならないこと。」と定めています。年収レンジの上限だけを見出しに掲げる求人ページは、この規定に触れかねない書き方です。 同じ指針は「職業安定機関その他公的機関と関係を有しない職業紹介事業者は、これと誤認させる名称を用いてはならないこと。」ともしています。屋号やドメインの決め方にも効いてくる規定です。
求人者への違約金明示は「ホームページの該当箇所を教示する」だけでは足りない
指針は違約金の金額・発生条件・解除方法を含む契約内容の明示を求めていますが、「ホームページの該当箇所を教示する等当該求人者が同一文面を再読できない可能性のある方法によるものは、適切な方法により明示しているとはいえないこと。」ともしています。サイトに規約ページを作っておけば足りる、という理解は誤りです。 求人者が同じ文面をあとから読み返せる書面やメールで明示しなければなりません。
出典:職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)|e-Gov法令検索、職業安定法に基づく指針(平成11年労働省告示第141号)|厚生労働省
集客施策の法的な線引き——お祝い金・転職勧奨・求職者手数料

SEOはサイトに人を集めるところまでの話ですが、転職エージェントでは集めた求職者をどう扱えるかという出口の設計にも法令の制約がかかります。求職者からの手数料徴収、お祝い金による勧誘、転職勧奨のタイミングは、いずれも職業安定法の規律の対象です。 他業種で当たり前に使われているCVR改善策やCRM施策が、そのままでは使えません。ここで整理するのは、集客施策の法的な線引きです。
求職者から手数料を取るのは原則禁止——求職者無料は差別化ではなく法律上の原則
職業安定法第32条の3第2項は「有料職業紹介事業者は、前項の規定にかかわらず、求職者からは手数料を徴収してはならない。」と定めています。例外は芸能家・モデル・科学技術者・経営管理者・熟練技能者の5職種のみで、後3職種は年収700万円超が条件です。 ハイクラスなら求職者に課金できるという単純化は誤りで、職業要件が先に来ます。
お祝い金による勧誘は指針で禁止されている——集客の正攻法は事業の質の訴求
職業安定法の指針は、求職の申込みの勧奨について「職業紹介事業の質を向上させ、これを訴求することによって行うべきものであり、職業紹介事業者が求職者に金銭等を提供することによって行うことは好ましくなく、お祝い金その他これに類する名目で社会通念上相当と認められる程度を超えて金銭等を提供することによって行ってはならないこと。」としています。集客の正攻法は、事業の質そのものを訴求することです。
紹介した人には2年間、転職を勧めてはいけない——CRM・リターゲティング設計への影響
職業安定法の指針は「職業紹介事業者は、その紹介により就職した者(期間の定めのない労働契約を締結した者に限る。)に対し、当該就職した日から二年間、転職の勧奨を行ってはならないこと。」と定めています。一度成約した求職者に再度求人を送るという、一般的なライフサイクル施策がそのまま使えない業種です。 対象は無期雇用に限られ、有期雇用者への勧奨は対象外です。
出典:職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)|e-Gov法令検索、職業安定法に基づく指針(平成11年労働省告示第141号)|厚生労働省
求職者の個人情報とフォーム・LP設計

SEOの出口はフォームです。項目を1つ増やすか減らすかは、通常ならCVRの問題として扱われます。ところが転職エージェントのフォームは職業安定法上の「求職者等の個人情報」を扱う場所であり、聞いてはいけない項目が指針に名指しされています。 収集目的の明示方法まで省令が定めているため、プライバシーポリシーの位置づけも他業種とは別物です。ここではフォーム・LP設計に関わる規律を確認しましょう。
個人情報の収集目的は、インターネットの利用その他適切な方法で明らかにする
職業安定法施行規則は「法第五条の五第一項の規定により業務の目的を明らかにするに当たつては、インターネットの利用その他適切な方法により行うものとする。」と定めています。プライバシーポリシーはSEOの付属物ではなく、職業安定法上の義務の履行手段です。 個人情報の収集・保管・使用は、業務の目的の達成に必要な範囲内で行う必要があります。
収集してはならない個人情報が指針に名指しされている
職業安定法に基づく指針は「人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地その他社会的差別の原因となるおそれのある事項」の収集を禁じています。指針は「業務の目的の達成に必要な範囲を超えて個人情報を収集し、保管し、又は使用することに対する同意を、職業紹介、労働者の募集、募集情報等提供又は労働者供給の条件としないこと。」ともしています。 同意を利用条件にする設計は、この規定に触れかねません。
秘密を守る義務は退職後も続く——事例コンテンツを作るときの前提
職業安定法第51条は「正当な理由なく、その業務上取り扱つたことについて知り得た人の秘密を漏らしてはならない。」と定め、この義務は退職後も続きます。支援実績や転職成功事例をコンテンツにするなら、本人の同意と匿名化が前提です。 勤務先名・職種・年収・時期を重ねると、業界が狭いほど個人が特定されやすくなります。個別の適法性は、所管の労働局等に確認しましょう。
出典:職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)|e-Gov法令検索、職業安定法に基づく指針(平成11年労働省告示第141号)|厚生労働省
Google側の技術要件——JobPostingと第三者コンテンツの扱い

転職エージェントのサイトは、自社コンテンツと求人企業の情報(第三者コンテンツ)が同居する構造を必ず持ちます。この構造は、Googleの構造化データのガイドラインとスパムポリシーの両方に正面から関わります。 求人詳細ページを大量に抱え、職種×地域の組み合わせページも増えやすいのがこの業種です。ここで確認するのは、構造化データの実装と第三者コンテンツの扱いです。
JobPostingは求人一覧ページに置いてはいけない——期限切れ求人の扱いも確認
Googleは「JobPosting 構造化データは、求人情報ページ(1 件の求人を含むページで、検索結果ページではないページ)にのみ配置する必要があります。」としています。求人一覧ページへの追加は誤りであり、Search Consoleで違反の通知を受ける可能性もある扱いです。 titleプロパティに求人コード・住所・日付・給与・会社名を含めない点にも気をつけましょう。
求人企業の情報を自社ドメインに載せること自体は「サイトの評判の不正使用」に当たらない
Googleは「サードパーティのコンテンツを使用しているというだけでは、サイトの評判の不正使用に関するポリシーに違反したことにはなりません。」としています。求人ページはサービスの本体そのもので、寄生ではないという整理です。 危ういのは、確立されたランキングシグナルの利用を主目的に、本業と無関係な記事を外注量産するような設計です。
職種×地域の掛け合わせページは、実在の求人が対応していれば誘導ページには当たらない
Googleは大量生成コンテンツの不正使用を「ユーザーをサポートすることではなく、検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成することを指します。」と定義しています。判定を分けるのは目的です。職種×地域の掛け合わせページを持つこと自体が違反になるわけではありません。 そのページでしか得られない情報、たとえばその地域の求人動向があるかを点検しましょう。
E-E-A-Tはランキング要因ではない——ただし優れたコンテンツを特定する要素として使われる
Googleは「E-E-A-T 自体はランキングに直接影響する要因ではありません」と明言しています。E-E-A-Tを強化すれば順位が上がる、という単純な因果では説明できないということです。 ただし同じ文書は、E-E-A-Tが優れているコンテンツを特定できる要素の組み合わせは使っているとも述べています。なお雇用・キャリアがYMYLに該当するかどうかは、Google公式の記述では確認できませんでした。
出典:求人検索用の求人情報(JobPosting)の構造化データ|Google 検索セントラル、Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー|Google 検索セントラル、有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成|Google 検索セントラル
BtoC(求職者集客)とBtoB(求人企業開拓)の二正面をどう設計するか

転職エージェントのSEOは、求職者向けと求人企業向けの二正面構造を持ちます。BtoBのSEOとBtoCの違いとは?検索者と決裁者のズレから解説で扱った検索者と決裁者のズレは、求人企業を開拓する場面にそのまま当てはまります。片方は個人の転職、もう片方は採用予算という会社の意思決定で、読み手も判断軸も別物です。 ここまで見てきた市場データと法令上の義務を踏まえて、優先順位の付け方を整理しましょう。
求職者向けコンテンツと求人企業向けコンテンツは、サイト構造・導線で分ける
民間の職業紹介機関の利用率は、学歴・雇用形態によって最大4倍以上の差がありました。転職エージェントは全員に均等に使われるチャネルではなく、誰を集めるかを絞ったコンテンツ設計が欠かせません。 求人企業側はコスト・実績・手数料水準という別の検索意図を持つため、同じページで両方に答えようとしない構造にしましょう。
求人企業に見せるべき情報は、義務データを超えた開示
義務で公表される就職者数・手数料実績に加え、業務運営要領は職種ごと・地域ごとの就職状況や離職の理由も提供することが望ましいとしています。義務の最低ラインを超えた開示は、求人企業が比較検討するときの判断材料です。 全社の実績が横並びで見える市場では、数字を出さない選択が比較検討から外れる理由にもなりかねません。ただし、載せれば検索順位が上がるという因果は成立していません。
リソースが限られる事業者が最初に着手すべき順番
有料職業紹介事業所30,561のうち、就職実績があったのは13,946です。許可を得ただけで就職実績を出せていない事業所が多い市場では、義務の履行→法的な線引きの遵守→技術要件という順で土台を固めるのが先です。 キーワードを増やす作業よりも、公表事項が揃っているか、サイトの文言が指針に触れていないかを先に点検するほうが、手戻りが小さく済みます。集客の広げ方を検討するのは、そのあとです。
出典:職業紹介事業の業務運営要領(全体版)|厚生労働省、令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)|厚生労働省
合同会社ワンブリマーケティングについて
合同会社ワンブリマーケティングは、SEO・オウンドメディア運用・生成AI活用支援を専門とする企業です。転職エージェントのように許可制の枠組みの中で一次情報を踏まえたサイト運営が必要な事業者を中心に、キーワード設計から記事制作、更新運用の設計までを一貫して支援しています。自社に合った進め方を相談したい方は、お問い合わせからご連絡ください。
転職エージェントのSEO対策についてよくある質問
Q1. 転職エージェントのSEO対策は、求人サイトのSEO対策と何が違いますか?
転職エージェント(有料職業紹介事業)は厚生労働大臣の許可制、求人サイト(募集情報等提供)は届出制で、規制の重さが異なります。境界は「あっせん」の有無です。求人・求職の申込みを受け、雇用関係の成立をあっせんすれば許可制の対象になります。 詳しくは求人サイト側のSEO対策を扱った記事もあわせてご確認ください。
Q2. 転職エージェントのSEO対策は法人(求人企業)向けにも取り組むべきですか?
取り組むべきです。転職エージェントのSEOは求職者向け(BtoC)と求人企業向け(BtoB)の二正面構造を持ち、検索意図が異なるため同じページで両方に答えるのは避けるべきです。 求人企業側にはコスト・実績・手数料水準を訴求する導線を、求職者側とは分けて用意しましょう。人材サービス総合サイトで実績が公開されている以上、求人企業は数字を見比べたうえで問い合わせ先を選びます。
Q3. 転職エージェントのサイトに就職者数や手数料の実績を載せる義務はありますか?
はい、職業安定法第32条の16第3項により、就職者数・無期雇用就職者のうち6か月以内に離職した者の数・手数料に関する情報提供が義務づけられています。ただし義務の履行先は厚生労働省の「人材サービス総合サイト」であり、自社サイトへの掲載はあくまで追加の対応です。 自社サイトに載せれば義務を果たせるという理解は誤りなので、公表先を先に確認しておきましょう。
Q4. お祝い金や成功報酬でSEO経由の求職者を集めてもよいですか?
求職者からの手数料徴収は職業安定法第32条の3第2項で原則禁止とされ、例外は芸能家・モデル・科学技術者・経営管理者・熟練技能者の5職種に限られます。お祝い金による勧誘も、社会通念上相当と認められる程度を超えれば指針違反になります。 指針が示す集客の正攻法は、事業の質そのものを向上させて訴求することです。
Q5. 転職エージェントの求人ページはGoogleの求人検索にどう扱われますか?
JobPosting構造化データは、1件の求人を含むページ(リーフページ)にのみ配置する必要があります。求人一覧ページや検索結果ページへの配置は誤りで、Search Consoleで違反の通知を受ける可能性があります。 titleプロパティに求人コード・住所・日付・給与・会社名を含めない点にも注意しましょう。なお雇用・キャリアがYMYLに該当するかは、Google公式では確認できませんでした。
まとめ:転職エージェントは許可制の枠組みを起点にSEOを設計しよう
転職エージェントのSEOは、許可制という枠組みそのものが設計の出発点になります。転職エージェント(有料職業紹介事業)は求人サイト(届出制)とは別の許可制であり、就職者数・6か月以内離職者数・手数料実績の公開義務がサイト設計の前提です。お祝い金による勧誘や2年間の転職勧奨禁止など、集客の出口も法令の制約下にあります。GoogleのJobPosting配置や第三者コンテンツの扱いも、この業種特有のサイト構造と直結します。 まずは自社サイトが義務の公表事項をどこまで満たせているか、求職者向けと求人企業向けのページが分かれているかを点検してみてください。
市場が伸びていると聞くと、登録数の増加だけで安心してしまいがちです。従業員規模の大きい人材サービス業の支援では、新規登録は順調に増えているのに成約数が伸び悩んでいるという相談を受けたことがあります。量ではなく決定率で差がつくフェーズに入っていると考えています。