建設業でSEOに取り組んでも手応えがない、と感じていませんか。原因の多くは施策の巧拙ではなく、許可制度と担い手不足という業界固有の前提を踏まえずにサイトを設計している点にあります。本記事では、自社サイトで取りにいける需要の範囲と、書き方に法規制がかかる箇所を一次情報から整理しました。採用と集客の役割分担も本記事の主題です。読み終える頃には、次に着手すべき箇所が分かります。
建設業のSEO対策が他業種と違う3つの前提
建設業のサイトは、集客のためだけに存在しているわけではありません。受注と採用という性質の異なる2つの目的を1枚のサイトが背負っており、しかも読み手の大半は決裁権を持つ経営者本人です。加えて制度そのものが動くため、一度作ったページの正しさが数年後に崩れます。他業種向けの手順書をそのまま持ち込むと噛み合わない理由は、この3つの前提にあります。まずはここから押さえましょう。

1枚のサイトが受注と採用の両方を背負っている
建設業では、集客用のサイトが同時に採用の窓口にもなります。国土交通省の資料によると、建設業就業者は令和7年時点で478万人となり、平成9年の685万人から約3割減りました。人が減っても仕事は減っていないため、受注を増やす取り組みと、人を採る取り組みが同じサイトの上で競合します。 どちらを主にするかを決めないまま作ると、両方が中途半端になるのです。
許可業者の99.5%は中小企業で、決めるのは社長本人
国土交通省の建設業許可業者数調査によると、令和8年3月末現在で個人および資本金3億円未満の法人は481,538業者にのぼり、許可業者全体の99.5%を占めます。同省は別の資料で、建設業は従業員規模20人以下の小規模企業の割合が顕著に高いとも指摘しました。つまりサイトを読む相手は、稟議を上げる担当者ではなく決裁者本人です。 社内説得用の資料は要りません。
制度が動くため、放置したページは資産ではなく負債になる
建設業は制度改正が続く業界です。国土交通省は許可の区分について、「下請契約の締結に係る金額について、令和7年2月1日より、建築工事業の場合は7,000万円から8,000万円に、それ以外の場合は4,500万円から5,000万円に、それぞれ引き上げられましたのでご留意ください。」と注記しました。基準が変わっても、検索結果には旧金額のページが残り続けます。 公開して終わりにはできません。
出典:参考資料集(「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」とりまとめ)|国土交通省、建設業許可業者数調査の結果について|国土交通省 不動産・建設経済局建設業課、建設産業・不動産業:建設業の許可とは|国土交通省
建設業のSEOで取りにいける需要と、取りにいけない需要
SEOで何でも取れるわけではありません。建設業の受注は、民間の直接発注、元請からの下請発注、公共工事の入札という異なる経路に分かれており、検索経由で動かせるのは一部です。守備範囲を先に決めておくと、投資判断を誤らずに済みます。決裁者と検索者のズレについてはBtoBのSEOとBtoCの違いとは?検索者と決裁者のズレから解説も参考にしてください。

建設業とは元請・下請を問わず「請け負う営業」を指す
国土交通省は許可制度について、「建設工事の完成を請け負うことを営業するには、その工事が公共工事であるか民間工事であるかを問わず、建設業法第3条に基づき建設業の許可を受けなければなりません。」と説明しています。法律上は元請も下請も同じ「建設業」です。 自社が下請中心でも、サイトで示すべき情報の性質は元請と変わらないわけです。
自社サイトで取りにいけるのは直接受注・協力会社募集・採用の3つ
検索から動かせる需要は、施主や事業会社からの直接発注、元請が協力会社を探す検索、求職者の検索という3つに整理できます。公共工事の受注可否を決めるのは、検索順位ではなく入札制度です。 ただし入札に参加する企業を発注者や協力会社が事前に調べる場面はあり、そこで見られる資料としてサイトは機能します。入札で決まる部分と検索で動かせる部分を、分けて考えてください。
許可の有無は、誰でも国のシステムで照合できる
建設業のサイトには、他業種にない強みがあります。国土交通省は「建設業許可業者に係る許可の状況を常時確認することが可能なシステムをご利用ください。」として、建設業者・宅建業者等企業情報検索システムを公開しました。サイトに書いた許可番号は自己申告ではなく、第三者が国のデータで照合できる事実です。 実績件数のような自己申告の数字とは、信頼の重みが別物です。
出典:建設産業・不動産業:建設業の許可とは|国土交通省、建設産業・不動産業:建設業許可業者一覧 及び 建設業許可業者数|国土交通省、国土交通省 建設業者・宅建業者等企業情報検索システム
商圏は許可の種類ではなく、検索の距離で決まる
対応エリアの考え方は、建設業で最も誤解が多い部分です。知事許可だから県内しか工事できない、という理解は制度上の誤りですが、その一方でGoogleのローカル検索には距離という要素があります。制度と検索を混同すると、地域ページの量産という遠回りに時間を使うことになります。商圏の狭い業態については工務店のSEO対策は何を優先する?商圏の狭さと表示規制から解説でも扱いました。

知事許可でも、施工できる区域に制限はない
国土交通省は許可の区分について、「大臣許可と知事許可の別は、営業所の所在地で区分されるものであり、営業し得る区域または建設工事を施工し得る区域に制限はありません。」と明記しています。知事許可だから県外の工事を受けられない、という制約は制度上ないのです。 同省は営業所を、本店または支店もしくは常時建設工事の請負契約を締結する事務所と定義しました。看板だけの支店表記は該当しません。
ローカル検索の順位は関連性・距離・知名度で決まる
制度上の施工範囲と、検索で表示される範囲は別物です。Googleは「ローカル検索結果は、主に関連性、距離、知名度に基づいて表示されます。」と説明しました。距離とは、検索しているユーザーから各ビジネス拠点までの距離です。拠点のない市区町村名を並べたページを増やしても、この距離の要素は動きません。 エリアを広げたいなら、拠点そのものを検討する話になります。
知名度はサイトからのリンクやクチコミにも基づいている
ローカル検索とサイトのSEOは切り離せない関係です。Googleは知名度という要素について、「この要素は、ビジネスにリンクしているウェブサイトの数やクチコミの数などの情報にも基づいています。」と説明しました。クチコミ数が多く評価の高いビジネスほど、ローカル検索結果の順位は高くなるとも書かれています。サイト側の取り組みは、地図側の見え方にも効いてくるのです。
地域ページを作るなら、実際の施工実績とセットにする
地域名だけを差し替えたページを量産しても、読み手に伝わる情報は増えません。有効なのは、その地域で実際に手がけた工事の記録を紐づけることです。現場写真や工期、周辺の制約条件まで具体的に書けるのは、その工事を担当した会社だけです。 距離の要素は動かせなくても、関連性の面では意味を持ちますし、施主が判断材料として読む価値も生まれます。
出典:建設産業・不動産業:建設業の許可とは|国土交通省、Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント|Google ビジネス プロフィール ヘルプ
建設業のサイトは「書き方」そのものに規制がかかる
建設業には、サイトの表現に直接効いてくる条文があります。許可を持たない業種を、あたかも許可業者であるかのように見せる表示は建設業法が禁じており、価格や品質の訴求にかかるのは景品表示法です。制作会社任せにできない領域なので、発注者側が線引きを知っておく必要があります。表示規制の具体例は外壁塗装のSEO対策|点検商法・措置命令・耐用年数表示の注意点でも整理しました。

許可のない業種で、許可業者と誤認される表示はできない
建設業法第40条の2は、「建設業を営む者は、当該建設業について、第三条第一項の許可を受けていないのに、その許可を受けた建設業者であると明らかに誤認されるおそれのある表示をしてはならない。」と定めています。条文は媒体を限定していません。 取得済みの業種と、サイトで打ち出す対応工事の範囲がずれていないかは、公開前に必ず突き合わせてください。
標識の掲示義務は、店舗と工事現場に対するもの
建設業法第40条は、「建設業者は、その店舗及び建設工事(発注者から直接請け負つたものに限る。)の現場ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令の定めるところにより、許可を受けた別表第一の下欄の区分による建設業の名称、一般建設業又は特定建設業の別その他国土交通省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない。」と規定しています。義務の対象は店舗と現場であって、ウェブサイトは含まれないのです。
「地域No.1」「他社より安い」には根拠が要る
品質や価格の訴求には景品表示法がかかります。消費者庁は優良誤認について、「具体的には、商品・サービスの品質を、実際よりも優れていると偽って宣伝したり、競争業者が販売する商品・サービスよりも特に優れているわけではないのに、あたかも優れているかのように偽って宣伝する行為が優良誤認表示に該当します。」と説明しました。No.1表示は、表示内容に見合った調査があって初めて成り立ちます。
誤って表示した場合も、規制の対象になる
古い情報の放置は、単なる管理不足では済まない話です。消費者庁は、「なお、故意に偽って表示する場合だけでなく、誤って表示してしまった場合であっても、優良誤認表示に該当する場合は、景品表示法により規制されることになります」と説明しています。悪意がなかったという釈明は通らないのです。 施工実績や料金の記載は、更新の担当者と頻度を決めて運用に組み込んでください。
出典:建設業法(昭和二十四年法律第百号)|e-Gov法令検索、優良誤認とは|消費者庁、有利誤認とは|消費者庁、No.1 表示に関する実態調査報告書|消費者庁表示対策課
競合は増えている|許可業者数から見る建設業SEOの現在地
検索で勝ちにくくなっている感覚には、統計の裏づけがあります。建設業許可業者数は3年連続で増えており、業種別に見ると多くの区分で取得業者が増加しました。就業者は減り続けているのに、看板の数は減っていません。この非対称が、地域名での競争が年々厳しくなる背景にあります。自社の順位が動かない理由を、まず外部環境の側から確かめておきましょう。

許可業者数は483,823業者で、3年連続の増加
国土交通省の調査によると、「令和7年度末現在の建設業許可業者数は483,823業者で、前年度からは123業者(0.03%)の増加となりました。」(2026年8月11日時点で公表されている最新年度)。人が減っているのに、事業者の数は減っていません。 ただしこの数字は許可を持つ事業者の数であり、軽微な建設工事だけを請け負う無許可の事業者は含まれていない点に注意してください。
29業種のうち23業種で、取得業者が増えている
内訳を見るとさらに鮮明です。同省は、「前年同月に比べて取得業者数が増加した許可業種は23 業種となっており、増加数は 「解体工事業」が2,255 業者(3.2%増加)と最も高く、以下、「塗装工事業」2,064 業 者(2.8%増加)、「内装仕上工事業」2,063 業者(2.3%増加)が続く。」と報告しました。自社の業種が増加側にあるなら、去年と同じ施策では相対的に順位を落とします。
業種によって、競合の絶対数は桁が違う
同じ建設業でも、競争環境は業種ごとに別物です。令和8年3月末現在で最も許可業者が多いのはとび・土工工事業の184,825業者で、全体の38.2%を占めます。一方で清掃施設工事業は372業者、さく井工事業は2,216業者にとどまりました。同じ「建設業のSEO」でも、業種によって打つべき手は変わります。 業者数の少ない業種なら、工種名そのもので上位を狙う余地が残っています。
失効数の増加は、更新サイクルという制度要因で説明できる
許可の失効件数が増えたという数字を見て、廃業が急増したと読むのは誤りです。国土交通省は、平成7年に許可の有効期間が3年から5年へ延長された結果、更新期を迎える業者の多い3年間と少ない2年間が交互に訪れ、許可業者数の増減に影響していると注記しました。制度要因を外して増減だけを語る記事は、この注記を落としています。 数字は前提とセットで読みましょう。
出典:報道発表資料:全国の建設業許可業者数は3年連続で増加~令和7年度末の建設業許可業者数調査の結果~|国土交通省、建設業許可業者数調査の結果について|国土交通省 不動産・建設経済局建設業課、建設業許可業者数調査の結果概要(令和8年3月末現在)|国土交通省
採用のSEOは、集客のSEOと分けて設計する
建設業のサイトが背負うもう一方の役割が採用です。就業者の高齢化は進み、若い世代の志望度も高くありません。しかも求人情報の表示には職業安定法上の義務がかかるため、集客ページと同じ感覚で作ると法令面のリスクを抱えます。読み手も、書くべき内容も、公開後の更新ルールも別物です。採用ページは専用の導線と更新の担い手を決めたうえで運用してください。

就業者の36.6%が55歳以上、29歳以下は11.9%
国土交通省は、建設業就業者のうち55歳以上が36.6%、29歳以下が11.9%を占め、高齢化が進行して次世代への技術承継が課題だとしています。全産業では55歳以上が32.8%、29歳以下が17.0%ですから、建設業は高齢層が厚く、若年層が薄い構造です。 採用ページは、この人口構成を前提に誰へ向けて書くのかを決める必要があります。
「就職したい」は約1割にとどまる
需要側の事情も直視しましょう。同省の調査では、建設業への志望度について「就職したい」旨の回答は約1割にとどまり、自身の就職先として考える場合の志望度は低いという結果でした。イメージ調査でもネガティブな回答が多く、その大半が労働環境に関するものです。求職者は先入観を持ってサイトへ来ます。 明るい雰囲気を演出するより、条件を具体的に示す方が届きます。
求人情報には、虚偽や誤解を生じさせる表示の禁止がかかる
自社サイトの求人ページも法律の対象です。職業安定法第5条の4第1項は、労働者の募集を行う者などが広告等で募集に関する情報を提供するとき、その情報について虚偽の表示又は誤解を生じさせる表示をしてはならないと定めています。義務の名宛人は求人サイトの運営者だけではなく、募集を行う会社そのものです。 給与や工期の書き方は、実態と照らして確認してください。
募集を終えた求人ページの放置は、正確かつ最新に反する
更新の運用も義務の一部です。同条第2項は、「労働者の募集を行う者及び募集受託者は、この法律に基づく業務に関して広告等により労働者の募集に関する情報その他厚生労働省令で定める情報を提供するときは、正確かつ最新の内容に保たなければならない。」と定めました。厚生労働省もリーフレットで、いつの時点の求人情報かを明らかにするよう求めています。採用ページは公開後の運用まで含めて設計しましょう。
出典:参考資料集(「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」とりまとめ)|国土交通省、職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)|e-Gov法令検索、求人等に関する情報の的確な表示が義務付けられます(職業安定法改正のポイント)|厚生労働省
労働時間の実データを、採用ページでどう扱うか
求職者が最も気にする労働環境は、いま制度が動いている領域でもあります。時間外労働の上限規制は建設業にも適用済みで、公的統計は業界の実態を数字で示しました。都合の良い表現でぼかすより、規制と統計を踏まえて書いた方が結果的に読み手の信頼を得られます。何をどこまで書けるのかを、規制の中身から順に確認していきましょう。

建設業は5年の猶予を経て、2024年4月から適用された
厚生労働省は、工作物の建設の事業について、長時間労働の背景に業務の特性や取引慣行の課題があることから、時間外労働の上限規制の適用が5年間猶予されていたと説明しています。猶予の間に課題の改善へ取り組み、令和6(2024)年4月から適用されました。上限規制そのものは平成31(2019)年4月、中小企業は令和2(2020)年4月から適用済みです。建設業は5年遅れの適用でした。
原則は月45時間・年360時間
上限の水準も確認しておきましょう。厚生労働省は時間外労働の上限を「○原則として月45時間、年360時間(限度時間)以内」と示し、臨時的な特別の事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満、複数月平均80時間以内という条件を課しています。採用ページに残業時間を書くなら、この枠と整合しない数字は出せません。 実態を書けない状態なら、無理に数字を載せない判断も一案です。
特例が及ぶのは、災害復旧・復興の事業だけ
建設業には特例があるから緩い、という理解は誤りです。厚生労働省は、「○建設業では、災害時における復旧及び復興の事業を除き、時間外労働の上限規制が原則どおりに適用されます。」と明記しました。通常の工事は原則どおりの規制を受けます。 求職者向けの説明で規制の対象外であるかのように読める書き方は、事実と異なる印象を与える表現です。
休日や労働時間の実態は、統計で示されている
国土交通省の資料によれば、建設業の年間出勤日数は全産業より10日多く、年間の総実労働時間は48時間長いという結果が出ています。技術者・技能者ともに4週8休を確保できていない場合が多いという記述もありました。求職者はこの前提を知ったうえで検索しています。 自社が改善している点があるなら、実績値で示す方が説得力を持つはずです。
出典:建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制(旧時間外労働の上限規制の適用猶予事業・業務)|厚生労働省、参考資料集(「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」とりまとめ)|国土交通省
建設業のSEO対策は何から着手するか
最後に優先順位を整理します。建設業には、他社が模倣できない一次情報が現場の数だけあるのです。まずはそれを検索から見つかる形にすることが先で、細かな技術的施策や流行の手法は後回しで構いません。すでに終了した機能を前提にした提案も出回っているため、外部から届く提案は公式の説明と照らして判断してください。着手の順番を4段階で整理します。

施工実績は、実体験を示す資産になる
Googleは自己評価の観点として、「コンテンツは、実体験や深い知識(たとえば、実際に商品やサービスを使用したり、ある場所を訪れたりした経験に基づく特別な知識)を明確に示していますか。」という質問を挙げています。工期・工種・立地条件・施工方法まで書けるのは、その現場に入った会社だけです。 一般的な工事の解説記事より、自社の現場記録の方が価値を持ちます。
E-E-A-Tはランキング要因ではない
用語の理解も正しておきましょう。Googleは、「E-E-A-T 自体はランキングに直接影響する要因ではありません」と述べたうえで、E-E-A-Tが優れたコンテンツを特定できる要素の組み合わせを使うことは有効だとも説明しています。E-E-A-Tを直接の順位要因として語る提案は、公式の説明と食い違います。 同社は信頼性が最も重要であり、4項目すべてで優れている必要はないとも書きました。
FAQのリッチリザルトはすでに終了している
古い前提の施策には注意が要ります。Googleは更新履歴で、「理由: 2026 年 5 月の変更履歴のエントリで発表されたとおり、よくある質問のリッチリザルト機能は Google 検索の検索結果に表示されなくなったためです。」と説明し、当該ドキュメントを削除しました。FAQの構造化データで検索結果の見た目が変わるという提案は、現在は成立しません。 提案で挙がる機能名は、公式ドキュメントで照合するのが確実です。
求人ページには、JobPosting構造化データが使える
採用側で有効な施策は残っています。Googleは求人情報の構造化データについて、「構造化データの追加により、求人情報を Google 検索結果に表示して、特別なユーザー エクスペリエンスを提供できるようになります。」と説明しました。求人ページを持つなら、実装の優先度は高めです。 職種・勤務地・雇用形態といった項目を機械が読める形で書くだけなので、着手の負担も軽い部類に入ります。
出典:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成|Google 検索セントラル、Google 検索セントラル ドキュメントの更新履歴・最新情報一覧|Google 検索セントラル、求人検索用の求人情報(JobPosting)の構造化データ|Google 検索セントラル
合同会社ワンブリマーケティングについて
建設業のSEO対策についてよくある質問
建設業のSEO対策は何から始めればよいですか?
自社の現場記録を検索から見つかる形にすることから始めてください。着工前の状態から工期、周辺の制約条件まで記録できるのは、施工した当事者だけです。Googleも、実体験や深い知識を明確に示しているかを自己評価の観点に挙げています。一般的な工事の解説を追加するより、自社の施工実績を整理する方が先です。 新規の取材をしなくても、社内に材料が残っている場合が多いはずです。
ホームページに建設業許可番号は載せなければいけませんか?
建設業法第40条が定める標識の掲示義務は、店舗と発注者から直接請け負った工事の現場に対するもので、ウェブサイトへの掲載を義務づける規定ではありません。ただし許可の状況は国の検索システムで誰でも照合できます。自己申告の実績と違い、第三者が裏を取れる情報です。 義務ではなく、読み手が確認できる材料として掲載する価値があると考えてください。
対応エリアの地域ページを増やせば、その地域で表示されますか?
地域名を差し替えたページを増やしても、ローカル検索の距離という要素は動きません。Googleの説明では、ローカル検索結果は主に関連性・距離・知名度に基づき、距離とは検索ユーザーから各ビジネス拠点までの距離です。制度上はどこでも施工できますが、検索での見え方は別の理屈で決まります。 地域ページを作るなら、その地域の実績と紐づけてください。
建設業許可がなくてもSEOに取り組めますか?
取り組めます。建設業法第3条第1項は、「ただし、政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者は、この限りでない。」として、軽微な建設工事のみを請け負う事業者を許可の対象外としました。国土交通省は建築一式工事以外について、請負代金500万円未満の工事をこれに当たるとしています。ただし許可を持っていると誤認される表示については、同法第40条の2が禁止しているのです。
採用目的のSEOは、集客のSEOと何が違いますか?
読み手も法令も違います。求職者は建設業へのネガティブな先入観を持って検索しており、国土交通省の調査でも就職したいという回答は約1割にとどまりました。加えて求人情報には、職業安定法上の的確な表示の義務がかかります。募集を終えた求人ページを放置すると、情報を正確かつ最新に保つ義務に反します。 集客ページとは別の運用ルールが要る領域です。
出典:建設業法(昭和二十四年法律第百号)|e-Gov法令検索、建設産業・不動産業:建設業の許可とは|国土交通省、Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント|Google ビジネス プロフィール ヘルプ
まとめ:制度と統計を前提に建設業のSEOを設計しよう
建設業のSEOは、施策の巧拙より前提の理解で差がつきます。押さえるべきは3点です。第一に、自社サイトで取りにいけるのは直接受注・協力会社募集・採用であり、公共工事の入札は別の土俵にあります。第二に、許可のない業種で許可業者と誤認される表示や、根拠のないNo.1表示は法令に触れる領域です。第三に、就業者が約3割減る一方で許可業者は増え続けており、競争環境は年々厳しくなっています。まずは自社の許可業種とサイトの記載を突き合わせ、現場記録を検索から見つかる形に整えるところから着手してください。
建設業のサイトは、受注と採用のどちらを主にするかが曖昧なまま作られている例を何度も見てきました。ある専門工事業の支援では、問い合わせフォームに求人応募と工事相談が混在し、担当者が振り分けに時間を取られていた状況を確認しています。入口を分けるだけで対応の速さが変わるので、私は設計の最初にこの切り分けを決めるようにしています。