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司法書士のSEO対策は?広告規律が所属会で変わる理由を解説

SEO 公開:2026.08.11 更新:2026.08.16
司法書士のSEO対策は?広告規律が所属会で変わる理由を解説のアイキャッチ画像
合同会社ワンブリマーケティング 代表 星野和大
執筆
星野 和大合同会社ワンブリマーケティング 代表

オウンドメディアを自ら立ち上げて売却し、SEOスタートアップの創業メンバーとしてメディアのグロースに従事。事業会社でのマーケティング、フリーランスとしての戦略立案を経て現職。生成AI領域では国内最大の生成AI活用支援コミュニティで講師を務め、企業研修・カンファレンス登壇も多数。

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司法書士のホームページやコラムにも、弁護士のような広告規律がかかるのか気になっていませんか。司法書士のSEOには全国レベルの詳細な規程はなく、書ける範囲は所属する司法書士会の会則・規則で変わります。本記事で扱うのは、ホームページが広告として扱われる基準と、解決事例の書き方の線引きです。読み終えると、自事務所のサイトで確認すべき点が分かります。

司法書士のSEOが難しい理由は、全国レベルの広告規程が存在しないこと

弁護士は全国団体に詳細な業務広告の規程と指針があるのに対し、司法書士は全国レベルが行為規範第17条の2つの項にとどまり、詳細は所属する司法書士会の会則・規則で決まることを示した階層比較図

司法書士のSEOでまず押さえたいのは、広告規律の全体像です。士業に共通する規程・指針・会則の階層構造は士業のSEO対策は広告規制とどう両立する?表現の線引きを解説で扱いましたが、司法書士ではこの階層の中身が弁護士と大きく異なります。具体的な線引きは所属する司法書士会に確認するのが確実です。まずは全国団体レベルに何があるかを確認していきます。

全国団体レベルの広告規律は、司法書士行為規範第17条だけ

司法書士行為規範第17条は「司法書士は、虚偽の事実を含み、又は誤認を生じさせるおそれがある広告又は宣伝をしてはならない。」「司法書士は、品位又は信用を損なうおそれがある広告又は宣伝をしてはならない。」の2項を定めています。日司連が公式サイトの「会則・関係法規」で公開している文書に、業務広告に関する規程・指針は含まれていません(2026年8月11日時点)。 全国の広告規律は、この2項だけです。

「施行規則第31条が広告の表示事項を定めている」は業界に流通する誤り

司法書士法施行規則第31条は、司法書士法人の業務の範囲を定めた規定です。第3号は「司法書士又は司法書士法人の業務に関連する講演会の開催、出版物の刊行その他の教育及び普及の業務」を挙げています。「施行規則第31条が広告の表示事項を定めている」という説明が流通していますが、施行規則に「広告」「宣伝」の語を含む条文は1つもありません。 広告に近い規定は、不当な手段での依頼誘致を禁じた第26条だけです。

詳細は「所属する司法書士会」の会則・規則で決まる

司法書士は事務所所在地を管轄する司法書士会に所属し、司法書士法第23条により「その所属する司法書士会及び日本司法書士会連合会の会則を守らなければならない。」と定められています。「所属会の会則だから任意」ではなく、法律が課す遵守義務です。 東京会は会則に広告の条文を1か条だけ持ち、大阪会は独立した規則と10号の禁止広告・運用指針を公開しており、単位会ごとに規律の詳細さが異なります。

星野 和大
執筆者の見解
星野 和大合同会社ワンブリマーケティング 代表

「業界によって広告規律の詳細さは似たようなものだろう」と考えがちですが、実際はかなり差があります。あるBtoB製造業の支援では、業界団体の自主基準がわずか数行の申し合わせにとどまっていた一方、別の許認可業種では監督官庁の指針が数十ページに及んでいました。記事を書く前に、自分の業界の規律がどの階層まで明文化されているかを確認する作業は省略できないと感じています。

出典:司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)|e-Gov法令検索司法書士法施行規則(昭和五十三年法務省令第五十五号)|e-Gov法令検索司法書士行為規範|日本司法書士会連合会会則・関係法規|日司連の組織|日司連について|日本司法書士会連合会東京司法書士会会則|東京司法書士会 情報公開資料

司法書士のホームページも「広告」として扱われる

事務所のホームページが、客観的に顧客誘引を主たる目的と受け取れる場合には広告と判断され、単位会の広告規律の対象になるという3段階のフロー図

司法書士のSEOで最も価値の高い論点が、ホームページ自体の位置づけです。所属する司法書士会の会則・規則で広告規律の詳細が決まることは前の章で確認しました。ここが決まらないと、コラムも事例ページも、どこまで書いてよいかの基準がないままです。ホームページが広告に当たるなら、そこに載せるコンテンツにも同じ規律がかかります。大阪司法書士会の指針を手がかりに、ホームページやブログの扱いを掘り下げます。

「顧客誘引が主たる目的」のホームページは広告と判断される

大阪司法書士会会員の広告に関する規則は、広告を「会員が自己又は自己の業務を他人に知らせるために行う情報の伝達及び表示行為であって、依頼者となるように誘引することを主たる目的とするものをいう。」と定義しています。運用指針は「客観的に顧客誘引が主たる目的と受け取れるホームページについても広告と判断される。」としています。 これは大阪会の指針であり、日司連の行為規範は媒体を列挙していません。

東京会は会則に1か条、大阪会は10号の禁止広告と運用指針

東京司法書士会会則第101条は「会員は、虚偽若しくは誇大な広告又は品位を欠く広告をしてはならない。」という1か条のみを定めています。大阪司法書士会規則は「事実に合致しない広告」から「品位又は信用を損なうおそれのある広告」まで10号を列挙し、運用指針で具体例まで示しています。 同じ「広告禁止」でも、規律の粒度は単位会ごとに別ものです。具体的な表現の可否は、所属する司法書士会に確認する必要があります。

「事実に合致しない広告」の具体例(大阪会指針)

大阪会の運用指針は「事実に合致しない広告」の例として「実在しない人物からの推薦文」「資格を有しない従業員を有資格者として表示」「取扱件数が実際と異なる」を挙げています。実体が伴わないのに、○○センターやワンストップサービスといった表示を使うことも同じ号の射程です。 該当するのは実体が伴わない場合で、名称そのものが一律禁止されるわけではありません。

星野 和大
執筆者の見解
星野 和大合同会社ワンブリマーケティング 代表

「ホームページはあくまで自社の情報発信であって広告ではない」と考えている方に多く出会います。ある専門サービス業の支援では、ウェブサイトの記述が業界団体の自主規制の対象になることに気づいていないケースがありました。コンテンツを作る前に、自分の業界で「広告」の定義がどこまで広いかを確認する作業が必要だと考えています。

出典:大阪司法書士会会員の広告に関する規則運用についての指針|大阪司法書士会東京司法書士会会則|東京司法書士会 情報公開資料

解決事例・お客様の声は、依頼者の同意なしには書けない

依頼者や取扱案件を表示する広告は、依頼者からの文書による同意がある場合に限って掲載でき、同意がなければ掲載できないことを示した分岐フロー図

解決事例やお客様の声はSEOの定番施策ですが、司法書士の場合はここに大きな制約がかかります。ホームページが広告として扱われる構造を踏まえたうえで、依頼者・取扱案件の表示に関する規律を確認していきます。実名を伏せれば問題ない、という理解は誤りです。中身を知らないまま事例ページを量産すると、公開後に作り直す羽目になります。条文と指針の原文から、どこに線が引かれているかを整理しましょう。

依頼者・取扱案件の表示は「文書による同意」が条件

大阪会規則第3条は、依頼者や取扱案件を表示した広告を、依頼者からの文書による同意がある場合を除いて禁止しています。指針は「具体的な依頼者の氏名、案件等を表示していない場合においても、全体的な表現から特定の依頼者、案件等を想起させるような表現になっているときはこれに該当する。」としています。 匿名化しても、想起させる書き方であれば対象になります。

司法書士法上の守秘義務も関わる

司法書士法第24条は「司法書士又は司法書士であつた者は、正当な事由がある場合でなければ、業務上取り扱つた事件について知ることのできた秘密を他に漏らしてはならない。」と定めています。行為規範第11条も同旨で、例外の1つが「本人の承諾がある場合」です。 事例掲載は、広告規律だけでなく守秘義務の観点でも同意の有無が要になります。

結果を約束する見せ方は、事例そのものより問題になりやすい

大阪会の指針は「他の事件を例として挙げ、その例と同じような結果をもたらすと思わせるような表現」を、誤導又は誤認のおそれのある広告の例に挙げています。事例を紹介すること自体ではなく、『あなたも同じ結果になる』と思わせる見せ方が問題になる、という整理です。 結果を保証する書き方は避け、最終的には所属する司法書士会に確認しましょう。

星野 和大
執筆者の見解
星野 和大合同会社ワンブリマーケティング 代表

「お客様の声・解決事例はSEOの信頼構築に効果的」という定石を、そのまま実行しようとする相談をよく受けます。個人情報を扱うある専門サービス業の支援では、事例コンテンツを作ってから同意の取得漏れに気づき、公開直前で差し戻しになったことがありました。事例を書くなら、『同意をどう取るか』を先に決めておく必要があると考えています。

出典:大阪司法書士会会員の広告に関する規則運用についての指針|大阪司法書士会司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)|e-Gov法令検索司法書士行為規範|日本司法書士会連合会

専門家紹介ポータルサイトは「広告」か「事件紹介」かで扱いが変わる

専門家紹介ポータルサイトが広告にとどまるか事件紹介につながるかを見極める4つの判断基準を並べ、運営主体が相談内容に関与していないかを強調したチェックリスト図

被リンク獲得やポータルサイトへの登録は集客施策の定番ですが、司法書士の場合は提携そのものの適法性を先に確認する必要があります。ここで問われるのは掲載の見え方ではなく、運営主体との間でお金と情報がどう流れているかです。同じ掲載でも、広告にとどまる形と事件紹介に踏み込む形では扱いが変わります。判断に迷う場合は、所属する司法書士会に確認するのが確実です。大阪会の指針が示す判断基準を見ていきます。

紹介料を伴うポータルは司法書士法違反になりうる

大阪会の指針は、民間企業が市民から紹介料を徴収する一方で司法書士等から登録料等を支払わせるポータルサイトについて、そこから事件紹介を受けることは司法書士法に違反するとしています。行為規範第12条も「司法書士は、依頼者の紹介を受けたことについて、いかなる名目によるかを問わず、その対価を支払ってはならない。」と定めています。 ポータル登録の対価構造は、契約前に必ず確認したい点です。

「広告」にとどまるか「事件紹介」につながるかを見極める4基準

大阪会の指針は判断基準として「運営主体が市民から金銭徴収していないか、運営主体が司法書士等から定額の登録料以外の金銭徴収をしていないか、その登録料は登録の期間・スペース等で客観的に決まるものなのか、運営主体が市民と司法書士等との間の相談内容に関与していないか等が挙げられる。」としています。4基準を総合して判断する立て付けで、「定額なら安全」と単純化できるものではありません。

外部への寄稿・取材協力にも「協力禁止」の規律が及ぶ

大阪会規則第5条は「会員は、第三者が司法書士の業務に関して行う情報の伝達又は表示行為で、会員が行ったとすればこの規則に抵触するものに対し、金銭その他の利益を供与し、又は協力してはならない。」と定めています。指針は協力の例として「原稿の提供、アンケートの回答、インタビュー対応」を挙げており、金銭を伴わない協力も対象です。 自社サイト以外での発信に関わる場面にも、規則の射程が及びます。

星野 和大
執筆者の見解
星野 和大合同会社ワンブリマーケティング 代表

「被リンク獲得のためにポータルサイトへの登録や寄稿は積極的にやるべき」というご相談をよく受けます。ある専門サービス業の支援では、送客の対価構造を確認しないまま提携を進め、後になって契約内容を見直したことがありました。提携や掲載の話が来たら、まず対価の仕組みを先に確認すべきだと考えています。

出典:大阪司法書士会会員の広告に関する規則運用についての指針|大阪司法書士会司法書士行為規範|日本司法書士会連合会

相続登記・住所等変更登記の義務化が、検索需要そのものを作っている

相続登記は取得を知った日から3年以内で10万円以下の過料、住所等変更登記は変更日から2年以内で5万円以下の過料という2制度を並べ、どちらも施行済みであることを示した比較表

相続登記・住所等変更登記の義務化は、検索需要そのものを作っている制度変化です。制度変更に伴う情報の鮮度管理という課題は税理士のSEO対策は何を押さえる?税理士法と情報鮮度から解説でも扱いましたが、司法書士の場合はここに施行日をまたぐ独特の難しさがあります。義務の内容そのものが検索クエリになる一方、施行前に書かれた記事は数か月で誤りに変わります。制度の中身を一次ソースで押さえておきましょう。

相続登記の申請義務化は施行済み、期限は3年以内

不動産登記法第76条の2第1項は、相続により所有権を取得した者に対し、その取得を知った日から3年以内に所有権の移転登記を申請する義務を課しています。義務化は2024年4月1日に施行済みで、正当な理由なく違反すると10万円以下の過料の対象になります。 起算点は「知った日」であって、被相続人の死亡日ではない点に注意してください。

住所等変更登記の義務化も2026年4月1日に施行済み

不動産登記法第76条の5は、所有権の登記名義人の氏名や住所に変更があったとき、変更日から2年以内の変更登記の申請を義務づけた条文です。義務化は2026年4月1日に施行済みで、正当な理由なく違反すると5万円以下の過料の対象になります。 法務省のQ&Aは「住所等変更登記の義務化は、令和8年4月1日から始まります。」と、施行済みの今も未来形の記載のままです。

「自動的に過料」ではない。催告→通知→裁判所の判断という3段階

相続登記の過料は、登記官の催告、期限内に登記されなければ裁判所への通知、裁判所が過料を科する旨の裁判という3段階を経ます。相続人が極めて多数で戸籍関係書類等の収集に時間を要する場合など「正当な理由」が認められれば、通知は行われません。 住所等変更登記も、催告を経てもなお申請・申出がないときに限り過料通知が行われる、同様の構造です。

星野 和大
執筆者の見解
星野 和大合同会社ワンブリマーケティング 代表

「制度が変わればいずれ記事も直せばいい」という感覚で、公開後の記事を放置しがちです。専門サービス業の支援では、法改正の施行日をまたいだ記事が「まだ施行されていません」という誤った表現のまま放置されていた例を見てきました。施行日をまたぐ制度は、公開後のカレンダーに再確認のタイミングを組み込む必要があると考えています。

出典:不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)|e-Gov法令検索相続登記の申請義務化に関するQ&A|法務省住所等変更登記の義務化に関するQ&A|法務省住所等変更登記の義務化について|法務省

業務範囲を曖昧にした集客表現は、弁護士法第72条の問題になりうる

認定司法書士が代理できるのは訴訟の目的の価額が140万円を超えない請求までで、それを超える領域は業務範囲の外側として弁護士法第72条の問題になりうることを示したしきい値スケール図。140万円は裁判所法第33条第1項第1号が定める額であると注記している

見出し設計の入口として、業務範囲の線引きを押さえておく必要があります。弁護士側から見た非弁行為・非弁提携の論点は弁護士のSEO対策|非弁提携と解決事例の書き方を解説で扱いましたが、司法書士は逆に、自分の業務範囲を超えないよう表現を設計する側に立ちます。狙うキーワードが業務範囲の内側にあるかどうかは、記事を書き始める前に決まる問題です。まず、認定の有無で何が変わるかを確認しましょう。

認定司法書士だけができる業務と、140万円という代理権の範囲

簡裁訴訟代理等関係業務は、司法書士法第3条第2項により、法務大臣が指定する研修の修了・法務大臣の能力認定・司法書士会の会員という3要件を満たす司法書士に限られます。代理できるのは、紛争の目的の価額が裁判所法第33条第1項第1号に定める額を超えない民事紛争です。 140万円は司法書士法ではなく、同号が「訴訟の目的の価額が百四十万円を超えない請求(行政事件訴訟に係る請求を除く。)」と定める額です。

業務範囲外の相談対応をうたうと弁護士法第72条に触れうる

司法書士法第3条第8項は、業務であっても他の法律で制限されているものは行えないと定めています。弁護士法第72条は、弁護士又は弁護士法人でない者が報酬を得る目的で一般の法律事件を取り扱うことを禁じています。 相続も債務整理もトラブル解決も何でも対応、といった見出し設計は、業務範囲の外側に触れる可能性があるため、線引きに迷う場合は所属する司法書士会に確認しましょう。

星野 和大
執筆者の見解
星野 和大合同会社ワンブリマーケティング 代表

「困りごとを幅広くカバーする見出しの方が検索に引っかかりやすい」という発想は理解できますが、リスクも伴います。ある許認可業種の支援では、業務範囲外のキーワードを狙って見出しを作った結果、後から表現を作り直す必要が出たことがありました。キーワード選定の最初期段階で、自分の業務範囲に収まる表現かを確認する工程を入れるべきだと考えています。

出典:司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)|e-Gov法令検索裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)|e-Gov法令検索弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)|e-Gov法令検索

GoogleのE-E-A-T要求と、司法書士会の表示義務は同じ方向を向いている

Googleが求める著者を明確にする姿勢と、司法書士会の規則が求める所在地・氏名・司法書士である旨の表示義務が、対立せず同じ方向を向いていることを示した対応関係図

「規制が厳しいからSEOで不利」という語り口をよく耳にしますが、一次ソースをたどると、そう単純ではないことが見えてきます。Googleが求める情報開示と、司法書士会が求める表示義務は、実は重なる部分が大きいためです。中小企業のリソース配分の考え方は中小企業のSEO対策は何から始める?優先順位と時間の使い方を解説にまとめました。ここではGoogleの要求と司法書士会の表示義務の関係を確認します。

E-E-A-Tはランキング要因ではないが、著者の明示は求められる

GoogleはE-E-A-T自体を直接のランキング要因ではないとしたうえで、E-E-A-Tに優れたコンテンツを特定できる要素の組み合わせを使用することは有効だとしています。自己評価の質問として「コンテンツの著者が誰であるかを明確にしていますか。」を挙げています。 ランキング要因ではないという理解だけで終わらせないようにしたいところです。

大阪会規則は広告中の所在地・氏名・司法書士である旨の表示を義務づける

大阪会規則第6条は、広告中に事務所の所在地・氏名・司法書士であることを表示するよう義務づけ、指針は「容易に判読できる大きさの文字とすべきである。」としています。Googleが求める『誰が書いたかを明確にする』ことと、司法書士会が求める表示義務は、同じ方向を向いています。 著者名を出すこと自体は、会則違反とは別の話です。

検索順位を根拠にした「No.1」表示は成立しない

消費者庁は、No.1表示が合理的な根拠に基づかず事実と異なる場合、景品表示法上の不当表示として問題になるとしています。根拠が認められるには比較対象の適切な選定などが必要で「インターネット検索により、単に検索結果で上位表示された同種商品等を比較対象として選定しているだけ」の調査は、合理的な根拠に基づいているとはいえないとしています。 地域No.1という表示を検討するなら、根拠資料の準備が先です。

星野 和大
執筆者の見解
星野 和大合同会社ワンブリマーケティング 代表

「規制が厳しい業界はSEOで不利になりがち」という声をよく聞きます。専門サービス業の支援では、著者情報や事実に基づく開示を増やしたところ、問い合わせの質が変わったという例がありました。規律の範囲内でも、著者情報の明示や事実の積み上げという打ち手は十分にあると考えています。

出典:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成|Google 検索セントラル大阪司法書士会会員の広告に関する規則運用についての指針|大阪司法書士会No.1表示に関する実態調査報告書|消費者庁表示対策課

合同会社ワンブリマーケティングについて

合同会社ワンブリマーケティングは、SEO・オウンドメディア運用・生成AI活用支援を専門とする企業です。法律・制度に関わるYMYL領域を含む複数業種の支援で、業界ごとの規律を一次ソースで確認しながらコンテンツを設計する姿勢を大切にしています。 自事務所に合った進め方を相談したい方は、お問い合わせからご連絡ください。

司法書士のSEO対策についてよくある質問

Q1. 司法書士の広告表現には、弁護士のような業務広告規程が全国レベルで存在するのか?

日司連が「会則・関係法規」で公開している規範・規則に、業務広告に関する規程・指針は含まれていません(2026年8月11日時点)。全国レベルの広告規律は、司法書士行為規範第17条第1項・第2項に留まります。 弁護士には全国団体の詳細な規程と指針がありますが、それをそのまま司法書士に当てはめることはできません。詳細は所属する司法書士会の会則・規則で決まるため、まずは所属会の文書を確認してください。

Q2. 司法書士事務所のホームページに解決事例やお客様の声を載せてもよいか?

大阪会規則は、依頼者や取扱案件を表示した広告を、依頼者からの文書による同意がある場合を除いて禁じています。司法書士法上の守秘義務も関わるため、載せる前に同意の取得方法を確認してください。 氏名を伏せても、全体の表現から特定の依頼者や案件を想起させる書き方であれば同じ扱いになります。規律の粒度は所属会によって異なるので、最終的には所属する司法書士会に確認しましょう。

Q3. 専門家紹介ポータルサイトに登録するのは、司法書士法違反にならないか?

民間企業が紹介料等を徴収するビジネスから事件紹介を受けることは、司法書士法に違反するとされています。広告にとどまるか事件紹介につながるかを、大阪会の指針が示す4つの基準で見極める必要があります。 見るべきは掲載面の体裁ではなく、市民や司法書士から誰がどういう名目で金銭を受け取り、相談内容にどこまで関与しているかという点です。契約前に対価の構造を確認しましょう。

Q4. 相続登記の申請義務化で、司法書士のSEOはどう変わったか?

相続登記の申請義務化は2024年4月1日に施行済みで(2026年8月時点)、3年以内の申請と10万円以下の過料の可能性がある制度そのものが検索需要を作っています。住所等変更登記の義務化も2026年4月1日に施行済みで、同様の需要が生まれています。 どちらも施行前に書かれた記事は表現が現状と合わなくなるため、公開済みの記事を点検してください。制度の正確な理解が読者の側から求められる領域です。

Q5. 司法書士がSEOで狙えるキーワードに、業務範囲上の制約はあるか?

認定司法書士が代理できるのは、紛争の目的の価額が140万円を超えない範囲に限られます。これを超える相談対応をうたう見出し設計は、弁護士法第72条の問題になりえます。 認定を受けていない司法書士であれば、簡裁訴訟代理等関係業務はそもそも業務範囲の外です。キーワードを選ぶ段階で業務範囲に収まるかを点検する工程を入れてください。

まとめ:所属会の規律を確認しながら司法書士のSEOを進めよう

司法書士のSEOには、弁護士のような全国レベルの詳細な広告規程がなく、書ける表現の範囲は所属する司法書士会の会則・規則によって変わります。ホームページも顧客誘引が目的と判断されれば広告として扱われ、解決事例やお客様の声には依頼者の文書による同意が欠かせません。 相続登記・住所等変更登記の義務化という制度変化が検索需要を作る一方、業務範囲を超えた表現については弁護士法第72条が論点です。GoogleのE-E-A-T要求と司法書士会の表示義務は同じ方向を向いています。まずは所属する司法書士会の会則・広告に関する規則を確認し、自事務所のホームページの表現を見直すところから始めてみましょう。

星野 和大
星野 和大合同会社ワンブリマーケティング 代表
オウンドメディアを自ら立ち上げて売却し、SEOスタートアップの創業メンバーとしてメディアのグロースに従事。事業会社でのマーケティング、フリーランスとしての戦略立案を経て現職。生成AI領域では国内最大の生成AI活用支援コミュニティで講師を務め、企業研修・カンファレンス登壇も多数。
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初回相談は無料です。現状を伺い、何から着手すべきかを整理します。