クリニックのホームページに記事を増やしても、どこまで書いてよいか分からず手が止まっていませんか。クリニックのSEOは、原則禁止のうえで列挙した事項だけを広告可能とする医療広告等ガイドラインの建てつけから設計するものです。本記事では限定解除の要件、自然検索とリスティング広告で書ける範囲の違い、クチコミ対応の線引きを一次資料から整理しました。
クリニックのSEOが他業種と決定的に違う理由――医療広告はポジティブリスト方式
一般的なSEOは、禁止事項さえ避ければあとは自由に書けるという発想で成り立ちます。クリニックのSEOはこの前提が逆転しており、医療法は広告可能な事項を列挙し、それ以外を原則禁止する方式です。 士業の広告規制も似た緊張関係を持ちますが、線引きの構造は業種ごとに異なります。詳しい表現の線引きは士業のSEO対策は広告規制とどう両立する?表現の線引きを解説でも扱いました。

医療法第6条の5は「書いてよいことリスト」で規制している
医療法第6条の5第3項は、厚生労働省令で定める場合を除き、条文に列挙した事項以外の広告を禁止しています。列挙事項は、医師又は歯科医師である旨、診療科名、名称・電話番号・所在の場所、診療日・診療時間など。「禁止されていないから書いてよい」という発想は、この条文の建てつけでは通用しません。 広告可能事項に無い内容は、原則として書けないという前提から出発するのが基本。
規制の対象は医療機関だけでなく「何人も」――制作会社・SEO会社も同じ責任を負う
医療法第6条の5第1項は「何人も」を主語にしており、規制されるのは医療機関だけではありません。ガイドラインも、広告代理店やアフィリエイターを含む「何人も広告規制の対象とされるものである」と明記しています。制作を外注していても、発注側の責任が消えるわけではないという建てつけです。 ホームページ制作会社・SEO会社を含め、関わる全員が同じ規制を読む必要があります。
2026年3月30日、名称ごと「医療広告等ガイドライン」に変わった
厚生労働省の指針は、令和8年3月30日付で「医療広告等ガイドライン」に最終改正されました。かつては「医療広告ガイドライン」という略称が正式でしたが、現在の正式名称は「医療広告等ガイドライン」です。 オンライン診療受診施設の創設に伴う改正で、指針本体・Q&A・事例解説書のすべてが同じ日付で改訂済みです。旧称のまま解説する記事は、この改正に追いついていない可能性があります。
出典:医療法(昭和二十三年法律第二百五号)|e-Gov法令API、医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告等ガイドライン)|厚生労働省、「医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書(第6版)について」(事務連絡)|厚生労働省医政局総務課
診療所は増え続けている――厚労省統計で見る競争環境
規制の構造を押さえたら、次は市場の背景です。一般診療所は増加傾向にある一方、歯科診療所と病院は減少傾向が続いています。 商圏が地理で閉じる業種の考え方は、工務店のSEO対策は何を優先する?商圏の狭さと表示規制から解説でも整理しました。クリニックの場合も、施設数の推移から競争環境を確かめておきましょう。

令和8年5月末で一般診療所105,690施設・歯科診療所65,057施設
厚生労働省の医療施設動態調査によると、令和8年5月末概数で一般診療所は105,690施設、歯科診療所は65,057施設、病院は7,949施設です。数字は「概数」であり、確定値ではありません。 前月比では一般診療所が121施設増加、歯科診療所は12施設減少しています。この増減は、都道府県知事から厚生労働省に調査票が提出された月を基準に集計されたものです。
一般診療所は増加、歯科診療所・病院は減少し続けている
年次の確定的な数値では、令和6年10月1日現在の活動中の医療施設は179,645施設で、前年より189施設減少しました。内訳を見ると、一般診療所は105,207施設で313施設増加した一方、歯科診療所は66,378施設で440施設減少、病院も62施設減少しています。歯科は施設数そのものが減っており、「歯科医院も増え続けている」という理解は誤りです。 業種によって競争の圧力は異なります。
無床診療所が94.9%――通院できる範囲がそのまま商圏になる
一般診療所のうち「無床」は99,792施設で、一般診療所総数の94.9%を占めています。読者の多くは入院設備を持たない外来だけのクリニック。患者が通院できる範囲が、そのまま商圏の広さです。 Googleもローカル検索の順位要素として「距離」を挙げており、事業者側で動かせない要素です。地域を絞った施策の重みは、この数字が裏づけています。
個人開業は減り、医療法人が増えている――専任担当を置ける組織との競争
開設者別に見ると、一般診療所は医療法人が47,711施設で最も多く、前年比994施設増加しています。一方、個人開業は38,719施設で、前年比489施設減少しました。検索結果で向き合う相手が、専任のマーケティング担当を置きやすい医療法人へ移りつつある構造がうかがえます。 施設数の内訳の変化として読み取れる範囲にとどめるべきで、個人開業医の廃業と直接結びつけるのは早計です。
出典:医療施設動態調査(令和8(2026)年5月末概数)|厚生労働省、令和6(2024)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況|厚生労働省、医療施設調査 調査の概要|厚生労働省
SEOとリスティング広告は書ける情報量がそもそも違う――広告可能事項の限定解除
書ける事項の範囲を押さえたら、次はチャネルによる違いです。自然検索で来訪する自院サイトと、リスティング広告とでは、法律上書ける情報量がそもそも違います。 これがクリニックのSEOを検討するうえで最も重要な結論であり、広告費と比較するだけでは見えてこない構造です。順に、原則の範囲・解除の要件・チャネルによる差を見ていきましょう。

広告可能事項は原則、名称・電話番号・診療時間などに限られる
医療法第6条の5第3項が列挙する広告可能事項は、医師又は歯科医師である旨、診療科名、名称・電話番号・所在の場所、管理者の氏名、診療日・診療時間などです。この範囲を超える情報は、原則として広告できません。 自由診療の費用や治療効果の詳細は、この列挙事項に含まれないため、原則としては書けない情報です。ここから先に進むには、限定解除という手続きが必要になります。
限定解除の4要件――③④は自由診療に限る
限定解除が認められるのは、以下の①〜④をすべて満たした場合です。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| ① | 医療に関する適切な選択に資する情報であって患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトその他これに準じる広告であること |
| ② | 表示される情報の内容について、患者等が容易に照会ができるよう、問い合わせ先を記載することその他の方法により明示すること |
| ③ | 自由診療に係る通常必要とされる治療等の内容、費用等に関する事項について情報を提供すること |
| ④ | 自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項について情報を提供すること |
出典:医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告等ガイドライン)|厚生労働省 第3-3 医療広告:広告可能事項の限定解除の要件等(確認日 2026-08-07)
③④は自由診療について情報を提供する場合に限られており、保険診療のみのクリニックは①②を満たせば足ります。 すべてのクリニックにリスク表示が一律で必須になるという理解は誤りです。①②はどのクリニックにも共通する要件、③④は自由診療メニューを扱う場合に加わる要件と整理しておきましょう。
リスティング広告は要件①を満たさない。自然検索で来訪する自院サイトは満たす
ガイドラインは「検索サイトの運営会社に対して費用を支払うことによって意図的に検索結果として上位に表示される状態にしたもの」を、要件①を満たさない例として挙げています。これは検索連動型広告を指すのであって、SEO会社に費用を払って上位表示させることではないので注意しましょう。 一方、自然検索で来訪する自院サイトは原則として要件①を満たします。書ける情報量が、集客チャネルによって法律上違うのです。
限定解除しても体験談の禁止は外れない――ビフォーアフターは条件つき
限定解除は、広告可能事項の枠を外すだけで、禁止された広告類型を解除するものではありません。患者の体験談は医療法施行規則第1条の9第1号で禁止されており、内容が広告可能な範囲であっても掲載できません。 「自院サイトなら体験談を載せてよい」という理解は誤りです。ビフォーアフター写真は同条第2号の対象で、ガイドラインは治療内容や費用、主なリスク・副作用の詳細な説明を付せばこれに当たらないとしています。
出典:医療法(昭和二十三年法律第二百五号)|e-Gov法令API、医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告等ガイドライン)|厚生労働省、医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書(第6版)|厚生労働省
知名度にはクチコミが効く、しかし集め方は医療法違反になり得る
書ける内容の規制を押さえたら、次はGoogleの評価軸と衝突する論点です。Googleはクチコミ数と評価の高さを順位要因として明言していますが、集め方には医療法上の線引きがあります。 「口コミを集めましょう」とだけ書いて規制に触れないのは不十分です。ここではGoogle公式の見解と、医療広告等ガイドラインの禁止事項を正面から突き合わせましょう。

Googleはクチコミ数と評価の高さが順位に効くと明言している
Googleはローカル検索の知名度について「クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ローカル検索結果のランキングが高くなります。」と説明しています。関連性・距離・知名度の3要素のうち、距離は事業者側で動かせない要素。クチコミへの関心が高まる背景でもあります。知名度はビジネスにリンクしているウェブサイトの数やクチコミの数にも基づく要素です。
口コミ投稿の依頼は有償・無償を問わず「広告」になる
医療広告等ガイドラインに関するQ&Aは「例えば、医療機関が患者やその家族に(有償・無償を問わず)肯定的な体験談の投稿を依頼した場合は、当該体験談には誘引性が生じます。」としています。無償で依頼しても、誘引性が生じる点は同じです。 個人が運営するウェブサイトやSNS、第三者が運営する口コミサイトへの掲載は、医療機関が費用負担等の便宜を図って依頼していなければ広告に該当しません。
否定的な口コミの削除依頼・並べ替え依頼は医療法違反――ただし名誉毀損等は例外
事例解説書は、医療機関の依頼で運営者が否定的な体験談を削除したり、肯定的な体験談を優先的に上部へ表示するなど「体験談を医療機関の有利に編集している場合は、医療広告に該当し、禁止される広告」になるとしています。例外は、当該体験談が名誉毀損等の不法行為に当たる場合です。このときの削除等の依頼は医療法違反になりません。 「良い口コミだけ残したい」という発想は、この境界線を越える可能性があります。
スタッフによる体験談の投稿・記事風広告も同じ射程に入る
事例解説書によれば、患者ではなく医療機関のスタッフが記載した体験談も規制の対象。Q&Aは、医療機関が費用を負担する便宜を図って記事の掲載を依頼し患者等を誘引する場合は「誘引性が認められ、いわゆる『記事風広告』として広告に該当します」としています。スタッフブログでの体験レポートも、費用を負担して依頼した記事寄稿も、同じ射程です。 発信者が患者かスタッフかは、規制の適用を左右しません。
出典:Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント|Google ビジネス プロフィール ヘルプ、医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告等ガイドライン)|厚生労働省、医療広告等ガイドラインに関するQ&A|厚生労働省、医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書(第6版)|厚生労働省
医師の資格・実績をどう見せるか――E-E-A-Tと専門医表記の線引き
E-E-A-Tを高める施策として、医師のプロフィールや資格の表記を充実させるクリニックは多いはずです。ただし、資格の見せ方を誤ると、Googleの評価とは別に虚偽広告・誇大広告に当たるおそれがあります。 情報の正確性を保つ論点は業種を問わず共通しており、税理士のSEO対策は何を押さえる?税理士法と情報鮮度から解説でも扱いました。

Googleは信頼性を最も重視し、専門性の証左を示すよう求めている
Googleは、E-E-A-Tの4要素のうち「中でも、信頼性は最も重要なものです。その他の項目も信頼性の一因となるものですが、必ずしもすべてにおいて優れている必要はありません。」としています。専門知識の証左や著者の背景情報を示すことが、信頼性を示す手段の一つです。 クリニックのサイトでこの証左に当たるのは、医師の経歴・資格・所属学会を示すページ。
E-E-A-T自体は順位要因ではない。ただし人の健康に関わるトピックでは特に重視される
Googleは「E-E-A-T 自体はランキングに直接影響する要因ではありませんが、E-E-A-T が優れているコンテンツを特定できる要素の組み合わせを使用すること」は有効だとしています。人の健康や安全に大きく影響しうるトピックでは、E-E-A-Tが優れたコンテンツが特に重視されます。 Googleが明示しているのは「人の健康」までで、「医療をYMYLと定めている」という言い方は不正確です。
「厚生労働省認定○○専門医」は虚偽広告、単なる「○○専門医」も誇大広告になりうる
医療広告等ガイドラインに関するQ&Aは「例えば、『厚生労働省認定○○専門医』等の表記は虚偽広告に該当し、単に『○○専門医』との表記は誤解を与えるものとして誇大広告に該当するため、広告できません。」としています。専門性の資格を認定するのは専門医機構や各学術団体。厚生労働省が認定する制度ではありません。 資格の表記は、Googleの評価とは別に、この基準でも見直しが必要。
認定団体名は資格名とセットで書く――認定医・指導医は限定解除で掲載できる
同じQ&Aは、広告に当たっては「認定団体の名称を資格名とともに示す必要があります。」とし、「ただし、認定医や指導医などについて、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトなどについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。」ともしています。認定団体名を併記すれば、限定解除で掲載できる範囲は広がります。 専門医以外は一切書けないというのは誤りです。
出典:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成|Google 検索セントラル、医療広告等ガイドラインに関するQ&A|厚生労働省
自院運用と外注の判断基準――Googleが名指しで注意喚起する業者の見分け方
規制と評価軸を押さえたら、最後は運用の意思決定です。Googleはスパムポリシーで地域ページの量産や生成AIによる大量生成に注意喚起する一方、SEO業者選びについても具体的な注意点を示しています。 専任担当を置きにくい事業者の優先順位のつけ方は、中小企業のSEO対策は何から始める?優先順位と時間の使い方を解説でも扱いました。ここで整理するのは、自院運用と外注の判断材料。

誘導ページの量産や生成AIによる大量生成はスパムポリシー違反になりうる
Googleは誘導ページの不正使用の例として「特定の地域や都市を対象としたドメイン名やページを複数持ち、それらのドメインから 1 つのページにユーザーを誘導する」ことを挙げています。問題は実在する院固有の情報がないまま量産する行為です。地域ページを作ること自体が禁止されているわけではありません。 生成AIによる大量生成も同様で、価値を付加しない量産は違反になり得るという整理です。
効果が出るまでの時間はGoogleも「数か月」としか言っていない
効果が出るまでの期間について、Googleの説明は明快です。「変更した結果が Google 側に反映されるまでにはある程度の時間がかかります。数時間かかる変更もあれば、数か月かかる変更もあります。」「3〜6ヶ月で効果が出ます」といった具体的な月数は、Google公式には示されていないのです。 一般的には数週間待ってから、検索結果への影響を確認する運用が現実的。
順位保証・優先登録をうたう業者には注意――小規模事業者は自分でできる部分も多い
Googleは「Google で一番上に掲載されることは誰にも保証できません。サイトの掲載順位を保証すると主張する業者、Google との『特別な関係』を強調する業者、Google への『優先登録』を宣伝している業者」には注意を促しています。小規模なローカルビジネスの経営者ならおそらく作業の多くを自分で行える、というのが同じページの説明です。 外部に依頼する範囲は、できることを整理してから決めましょう。
AEO・GEOの「ハック」の多くはGoogle検索の実際の仕組みに支えられていない
回答エンジン最適化(AEO)や生成エンジン最適化(GEO)という言葉も広まっています。ただしGoogleの見解は明快です。「提案されている『ハック』の多くは効果がなく、Google 検索の実際の仕組みによってもサポートされていません。」LLMS.txtのような特別なファイルは、Google検索では使われていません。 生成AI検索の時代でも、SEOの基本を積み上げる方針は変わらないという結論です。
出典:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー|Google 検索セントラル、検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド|Google 検索セントラル、SEO 業者が必要かどうか判断する|Google 検索セントラル、Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する|Google 検索セントラル
合同会社ワンブリマーケティングについて
合同会社ワンブリマーケティングは、SEO・オウンドメディア運用・生成AI活用支援を専門とする企業です。専任のマーケ担当を置きにくいクリニックや、医療広告等ガイドラインのような専門的な規制を同時に読む必要がある事業者を中心に、キーワード設計から記事制作、更新運用の設計までを一貫して支援しています。 自院に合った進め方を相談したい方は、お問い合わせからご連絡ください。
クリニックのSEO対策についてよくある質問
Q1. クリニックのSEO対策とMEO対策、どちらを優先すべきですか?
どちらか一方ではなく、役割の違うものとして両方を持つのが実務的です。無床診療所は一般診療所の94.9%を占め、通院できる範囲がそのまま商圏です。Googleはローカル検索結果が「主に関連性、距離、知名度に基づいて表示されます。」としており、知名度にはクチコミが影響すると述べています。自院サイトは書ける情報の詳しさを担い、マップは近くの人に見つけてもらう入り口として使い分けましょう。
Q2. クリニックのSEO対策でやってはいけないことは何ですか?
誇大広告・比較優良広告・体験談・ビフォーアフター写真の4点が代表的な禁止事項です。ガイドラインは「日本一」「最高」等の最上級の表現を、客観的な事実であっても禁止される表現としています。患者の体験談は限定解除しても掲載できず、ビフォーアフター写真は治療内容や費用、主なリスクの説明を付すことが前提です。 いずれもGoogleの評価を上げる工夫として使われがちですが、医療法上の線引きに触れます。
Q3. クリニックのSEO対策は、効果が出るまでどのくらいかかりますか?
Googleが示しているのは「数時間かかる変更もあれば、数か月かかる変更もあります。」という説明です。「3〜6ヶ月で効果が出る」といった具体的な期間は、Google公式には示されていません。 クリニックの場合はまず、広告可能事項の表示が正確かどうかを確認したうえで、数週間単位で変化を見ていく進め方になります。
Q4. 歯科医院のSEO対策も同じ考え方で進められますか?
考え方は共通です。そのまま同じ手順で進められます。医療法第6条の5第1項が対象とするのは「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所」。歯科医院にも同じ広告規制が及びます。令和8年5月末時点で歯科診療所は65,057施設あり、一般診療所と同様に規制の建てつけから設計する必要があります。 限定解除の要件も、禁止される広告の類型も共通です。
Q5. SEO対策は今からでも遅くない・オワコンではないですか?
オワコンではありません。Googleは「Google 検索の生成 AI 機能は、コアとなる検索ランキングと品質システムに根差しているため、SEO のベスト プラクティス」は引き続き機能すると説明しています。回答エンジン最適化や生成エンジン最適化と呼ばれる「ハック」の多くは、Google検索の実際の仕組みに支えられていないというのがGoogleの見解です。 基本を積み上げる方針は変わりません。
まとめ:クリニックのSEO対策は医療広告等ガイドラインと両立させて設計しよう
クリニックのSEOは、広告費の代替ではなく、医療広告等ガイドライン上「書ける情報量そのものが違う」チャネルです。医療広告は列挙された事項だけを広告可能とするポジティブリスト方式で規制されており、限定解除の4要件を満たすことで書ける範囲が広がります。ただし③④は自由診療に限られ、クチコミは知名度を左右する一方で集め方には医療法上の線引きがあります。 まずは自院サイトの広告可能事項の表示、限定解除の要件充足、口コミへの対応方針の3点を見直すところから始めましょう。
業種を問わず表示・広告規制がある業界の支援に関わってきましたが、規制を記事の注意点の一項目として後付けするか、企画段階の設計原理として先に据えるかで、その後の作業量はまるで別物です。医療広告は列挙方式という特殊な構造を持つため、構成案を作る前に規制の建てつけを理解しておく必要があります。後から個別の表現を直す作業は、最初から規制に沿って設計するより手間がかかりました。この順序を守ることが、遠回りに見えて一番早いと考えています。